地球温暖化の対策を難しくする不確実性とは?


地球温暖化の影響を受けて上昇傾向にある世界の平均気温の予測には、20世紀末と比較して2.6度から4.8度上昇すると幅のある数値で表現されます。

素人的には、気象や気候などに関する専門家が、さまざまな状況を想定して平均気温が予測されているのに、なぜ、2度近くの幅があるのか?と思ってしまいます。

地球温暖化の原因となっている二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスは、人間のさまざまな活動によって生み出され、その量は状況によって異なります。

現在考えられている地球温暖化のメカニズムは、複数の原因が複合的な関わりを持つために、予測に不確実性があると考えられます。

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地球温暖化の不確実性は、IPCCでも報告されている?

地球温暖化の不確実性は、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の最新の見積もりでも、1.5度から4.5度といった温度上昇の幅があり、「最良の推定値」が存在しないとする報告書にも示されています。

この数値は、二酸化炭素濃度を産業革命前に比べて倍増した時に、何度の気温上昇があるかを示す平衡気候感度をどう設定するかによって、地球温暖化の状況は異なるため、不確実性があるというわけです。

この平衡気候感度の数値の取り方は、それぞれの研究機関や学者によっても違いがあり、そのため地球温暖化の対策も違いを生じます。

このことは、地球温暖化の原因が多岐にわたり、予測される数値を導き出すためには、不確実性があることを示しています。

地球温暖化の不確実性は、何をもたらすのか?

地球温暖化が、二酸化炭素の濃度が上昇しているために起きているのは、国連機関や温暖化に懐疑的な研究者たちの共通した認識と考えられます。

二酸化炭素だけが温室効果ガスに影響を与えるとすれば、温度上昇は1.2度と推定されます。

しかしながら、産業革命後の人間が、化石燃料を利用した活動によって二酸化炭素の排出量が増え、気温が上がり、大気の飽和水蒸気量も増え、さらに気温が上昇します。

しかも、どこにどんな雲が形成されるかによっても、気温が上昇する増幅幅は違うため、地球温暖化による不確実性は、その対策の難しさをもたらしています。

地球温暖化対策の難しさは、不確実性にある?

1992年に地球温暖化に対する世界の認識が共有され、四半世紀以上の時間が経過したにも関わらず、有効な対策と顕著な対策につながっていないのは、不確実性にあります。

地球温暖化の主たる原因とされる温室効果ガスの増加は、大気中の複数の気体や気象、気候のメカニズムも要因となり、産業構造など社会インフラも複雑に影響します。

複数の要因が相互に影響を与える地球温暖化は、予測に幅をもたらし、その有効な対策を講じることにも、不確実性と難しさをもたらしています。

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