地球温暖化の気候への影響と今後の予測

地球温暖化問題の原因・影響・対策!地球温暖化について学ぼうk (16)
地球温暖化の原因となる二酸化炭素。

地球の気温の変化と、温室効果ガスの二酸化炭素の濃度変化は、1961年の基準値から、平均で上昇し続けています。

日本各地で頻発している異常気象の数々。

地球温暖化の影響で、日本でも台風が大型化したり、2016年8月には観測史上初の、東北への台風上陸がありました。

こうした異常気象の数々は今後も増加してきます。

地球温暖化の影響で気候の視点からどのように天気が変化するのか。

予測では、どのようなことがおきてくるのか。

3つの影響をまとめてみました。

スポンサーリンク
ondankaレクタングル大

スーパー台風の増加

地球温暖化の影響は、台風や、ハリケーンといった「熱帯低気圧」の発達にも大きな影響を与えます。

熱帯域の海水面の水温の上昇により、熱帯低気圧の強度は増大し、最大風速や降水強度は増加する可能性が高いと、予測されています。

日本においては、台風は今まで、フィリピン沖で発生し、日本に近づくにつれて勢力が減少していました。

しかし、近年は日本海沿岸部の海水面の気温が上昇して発生。

強い勢力を保ったまま日本に上陸し、家屋やライフラインに、甚大な被害をもたらします。

中心気圧が900hpa以下のものが、スーパー台風です。

地球温暖化の影響で今よりも海水温が上昇すると、大気中に存在する水蒸気の量が多くなります。

さらに、海水面だけでなく、深海の海水温まで高くなります。

深海の水温まで上昇した場合、海水面の温度がなかなか下がらなくなります。

すると、台風の発達が続き、強い台風ができやすいという予測もされています。

異常気象の引き金となるエルニーニョ現象

2015年秋から2016年春にかけて、世界各地で異常な高温が発生しました。

これにより、世界各地が暖冬となりました。

日本も例外ではなく、降雪量が少なくなり、多くのスキー場が休業や、スキーコースの減少を余儀なくされました。

その暖冬の原因の一つが、地球温暖化による影響で発生した、エルニーニョ現象だとされています。

エルニーニョ現象を説明しましょう。

通常、太平洋の赤道付近では東から西へ、強い貿易風が吹いています。

この風が温かい海水を西側へ運んできます。

そのため、東側の海水面の温度は低く西側は高い状態となります。

その結果、暖かい海水がたまっている、西側のインドネシア付近では低気圧が生まれやすくなります。

エルニーニョ現象では、東から西向きの風が弱まり、西側にあった温かい海水が東側へ流れ込んできます。

こうして、東側の海面温度が、例年よりも上昇するのがエルニーニョ現象です。

本来、西側にできるはずの低気圧も、東へ移ってきます。

その結果、世界中で天候の変化が引き起こされるのです。

地球温暖化の影響でエルニーニョ現象は、今後、日本やアメリカでは多雨になり、オーストラリアなどでは逆に干ばつがおきやすくなると予測されています。

熱波と寒波

地球温暖化の影響では、寒波が強まる地域も出てきます。

異常気象を引き起こすメカニズムの1つが、「偏西風の蛇行」と、それにより引き起こされる「ブロッキング現象」です。

偏西風とはなんでしょうか?

偏西風と呼ばれる、風の流れは常に同じではなく、ユーラシア大陸のロシアあたりを、流れの方向を変えたり、風速を変えたりと変化を繰り返し西に向かって吹いています。

この変化により、赤道付近から流れてくる、暖かい空気と、北極域から流れてくる冷たい空気が混ぜ合わされ、中緯度の地域は適度な温度になるのです。

ブロッキング現象とはなんでしょうか?

2010年8月にロシアで起きた現象で説明ます。

先に説明した偏西風が、ヨーロッパ東部から、ロシア西部の北極寄りに大きく「偏西風が蛇行」し、固定されました。

通常、変化を繰り返し流れるはずの偏西風が、固定されてしまったことにより、モスクワやヨーロッパの広い範囲で熱い空気が流れ込みました。

こうして、歴史的な熱波が発生したのです。

この2010年の熱波により、ロシアでは死者が1万5000人を超えたといわれています。

その反面、ブロッキング現象では、偏西風の南側には赤道付近からの暖かい空気が流れ込む一方で、北側には北極側から、冷たい空気が流れこみます。

暑いところはさらに暑くなり、寒いところは、さらに寒くなるというのが「ブロッキング現象」です。

この地球温暖化の影響でひきおこされた「ブロッキング現象」。

今後の予測では、北極の海氷が少なくなると、その上空の気圧が変化します。

その影響でジェット気流が大きく蛇行し、ブロッキング現象が起きる可能性が高くなると予測されています。

その結果、シベリアにある高気圧の発達が進み、東アジアが寒波におそわれる可能性が高まると予測されています。

まとめ

地球温暖化の影響は気候を変動させることが、大きな問題です。

予測として、台風の大型化、猛烈な熱波や、寒波を、偏西風、エルニーニョ現象、ブロッキング現象という、気象の視点からまとめてみました。

地球温暖化に伴う気候変動では、こうした異常気象により、大きな気候の変化がもたらされると予測されています。

スポンサーリンク
ondankaレクタングル大
ondankaレクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする