地球温暖化による北海道への影響

地球温暖化問題の原因・影響・対策!地球温暖化について学ぼうk (2)
地球温暖化が北海道へ及ぼす影響では、流氷の減少が一番最初に思い浮かぶ方も多いでしょう。

その他にも、植物の開花時期が早くなったり、動植物の生息域が移動していることなど、すでに地球温暖化の影響は始まっています。

北海道は日本の最北端にあり、その気候帯は北海道道南地域の一部を除き、ほぼ全域が亜寒帯気候です。

年間を通じて気温が低く、夏でも30℃を超える日は数日しかりませんし、25℃以上の熱帯夜はほとんどない気候帯。

真冬は日中でも氷点下の日が多く、最低気温は氷点下20℃前後。オホーツク地域では、まれにブリザードが吹き荒れることもある。

地域によって異なるが札幌で年間の降雨量は約1100ミリ、降雪量は600センチ余。季節によって気温差も大きく、四季がはっきりしているので、気候の特徴を知って準備をすればいいでしょう。

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北海道の冬が変わった

地球温暖化の影響で、北海道では、様々な影響が出ています。

冬の平均気温では、日本全国に比べて、平均気温の上昇が特に顕著に出ているのです。

降雪量に関しても、その指標として用いられる、年最深積雪を見てみましょう。

1960年から見てみると、特に日本海側で、1年間の最深積雪を10年当たりの平均単位で見てみると、4.7%ほどの割合で減っています。

オホーツク海の流氷の観測ではどうかというと、毎年、流氷期間を1946年から気象庁は観測しています。

10年ごとに平均すると、1988年から1997年、そして1998年から2007年の10年間の流氷日数を確認してみました。

すると、1987年までの40年間の、どの平均よりも低く、日本周辺での流氷の減少は明らかなものです。

これは環境省地球温暖化影響、適応委員会の報告書による報告です。

地球温暖化の影響で北海道の海が変わる

北海道への影響では、まず流氷の減少に触れました。

北海道まで南下してきた流氷の上では、アザラシが、3月中旬から4月ぐらいまでに出産をし、流氷の上で子育てをするのです。

アザラシにとっては流氷は生活の場なので、地球温暖化により流氷が少なくなると、流氷の上での子育ても、流氷の上での一休みも難しくなり、アザラシの生息域も変わることになるでしょう。

さらに、流氷は、ただ流れ着いた氷の塊ではなく、その中に植物プランクトンなどの豊富な栄養を溜め込んでいるのです。

オホーツク海に漂着したこの流氷が、春先に寒さが緩んで溶けると、オホーツク海は海の生き物にとって、豊富な餌場となります。

そこへ、様々な海洋生物が集まり、魚の群れや、鯨も訪れます。

この海域では、ホエールウォッチングも有名です。

ですが、流がの減少することにより、植物プランクトンが減ると、海洋生物は、餌となる植物プランクトンがもっと豊富な北の海へ行くことが予想されます。

そうなると、北海道の沿岸部、流氷の漂着する、紋別、釧路、根室、網走、稚内での漁業にも影響が出ると予測されます。

地球温暖化の影響は、海洋生物だけでなく、北海道に住む人々への生活にも影響を及ぼすのです。

動植物の生息域の移動

北海道では、海だけでなく、陸地での地球温暖化の影響もすでにはじまっています。

高山植物の減少、内陸部の常緑広葉樹の分布拡大、チョウ、ガ、トンボ、セミの分布域の北上が確認されています。

これは、地球温暖化により、年間平均気温が上昇し、生息が困難になった植物がいれば、生息しやすくなり、生息域が拡大した昆虫とに分かれます。

地球温暖化がもたらした、北海道への影響で、動物と植物の対峙では、シカの生息域が拡大し、問題になっています。

北海道の東、道東と呼ばれる地域では、地球温暖化の影響でこんな変化が出てきました。

道東の海岸線は、ニレやキハダなどで形成された落葉広葉樹林が広がっています。

シカは草を食べる草食動物のなかでも、林緑動物という分類です。

この林緑動物であるシカは、雪の少ない地域を好んで生息しています。

地球温暖化の影響がまだ顕著でなかった頃、1980年代ぐらいまでは、シカの生息域は限られたものでした。

しかし、北海道では近年、地球温暖化の影響で、近年積雪量が減少しています。

そのため、雪が少なくなり、道東の各地で冬を越えるシカが増えてきたのです。

シカは、本来、柔らかな下草を好んで食べますが、冬の時期には樹皮を食べる動物でもあります。

ニレの木や、キハダの木の皮を食べてしまうのです。

ニレやキハダは、その樹皮をぐるりと一周シカに食べられてしまうと、その後、枯れてしまうのです。

こうしたシカの生息域の変化により、北海道の森も変化しています。

北海道地球温暖化防止対策条例

平成20年に、北海道では洞爺湖サミットが開かれ、地球温暖化対策の条例が定められ、平成21年3月から施行されています。

その条例は地球規模で考えなければならない、経済問題やアフリカの開発、政治問題なども話し合われています。

参加は、G8、アフリカ連合委員長、アルジェリア、エチオピア、ガーナ、国連事務総長、世界銀行総裁、セネガル、タンザニア、ナイジェリア、南アフリカです。

もちろん、環境・気候変動についての話し合いももたれました。

その概要は以下のとおりです。

冒頭では総理より、化石燃料への依存を断ち切り、地球温暖化、資源枯渇等の課題を対処しるため、低炭素社会へ実現への命運のかかった、重要なサミットである旨を述べました。

まずは長期目標として、G8は、2050年までに世界全体の温室効果ガスの排出量の、少なくとも50%削減を達成する目標を、UNFCCC(気候変動枠組条約)のすべての締約国と共有、採択することを求めることで合意しました。

中期目標では、G8として、全ての先進国の間で、温室効果ガスの排出量の、絶対的削減を達成するために、新しく大胆な、中期の「国別総量目標を実施する」ことで合意しました。

セクター別アプローチでは、産業・運輸・家庭などの部門(これら部門のことをセクターという)ごとに、温室効果ガス削減可能量を算出し、その合計を国別の総量目標とします。

このセクター別アプローチの、中期目標の策定と、各国の排出削減を進める上で、有用な手法であるとの評価を得ました。

さらに、気候変動に関する対策への投資基金である、気候投資基金で、G8首脳は、発展途上国の努力を支援するための、世界銀行の「気候投資基金」設立を大いに歓迎し、さらに多くの国の参加に期待を表明しました。

まとめ

北海道では2016年8月に観測史上初の、台風の上陸もありました。

これは地球温暖化により、海水温が上昇し、台風の発生場所が、太平洋の、より日本に近い場所で発生したことが原因だと考えられています。

地球温暖化の影響で、北海道では、冬の「厳冬」とよばれる期間が短くなり、流氷のや雪の減少、動植物の生息域の変化が見られています。

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