地球温暖化による植物への影響

地球温暖化問題の原因・影響・対策!地球温暖化について学ぼうk (23)
地球温暖化の影響で植物はどうなるのか。

生物の生存を黙々と支え続けてくれている植物。

地球温暖化の影響はどのように出てくるのか考えていきましょう。

■海中で生まれた生命

植物の祖先は藻類です。

浅い海で海水に覆われていた藻類が、気候の寒冷化による海の退行や、地殻の隆起などにより、地上に顔を出します。

そのような藻類のなかから、環境に適応し、成長するものが現れました。

植物はこのようにして陸上へあがっていったものと思われます。

植物というと、陸上に生えているものを思い浮かべますが、海草も、植物でしかも、陸上の植物の祖先なのです。

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地球温暖化防止に役立つ植物

植物の成長条件に必要なものは、光と水と二酸化炭素。

二酸化炭素は温室効果ガスのなかで一番問題視されている気体です。

二酸化炭素の吸収により、植物は地球温暖化を防止してくれるのでしょうか?

答えはノーです。

自然界の二酸化炭素の吸収は、植物のほかに、海もおこなってくれます。

しかし、50年前に比べて、この自然界の二酸化炭素の吸収率は10%減少しています。

50年前と今では何が違うのでしょう。

その原因の1つは、森林破壊が加速しているということです。

森林の消失は、山火事によるものもあります。

地球温暖化による気温の上昇と、少ない降雨量により、引き起こされる乾燥した状態の森林。

ここにある植物はかろうじて生きています。

ですが乾燥しきっているがため、風による枝どうしの摩擦による自然発火や、落雷があると瞬く間に火の手が広がります。

たったの数日で数百キロ平方メートルの森林を焼き尽くす山火事が起こるのです。

こうして起こった火事は気候変動の引き金にもなります。

森林が破壊された後、元のような森林を形成するのに100年はかかるといわれています。

しかし、こうした現状に危機感を覚えた人々が植樹の運動を始めました。

グリーンベルト運動です。

この環境保護運動は、身の周りの森林を守る運動です。

ノーベル平和賞も受賞したワンガリ・マータイさんの始めたグリーンベルト運動。

一番最初に、ケニアでの森林破壊による砂漠化を防止するための植林がおこなわれました。

これは、地球温暖化防止にもなります。

実は森林には土壌を守る力もあります。

地球温暖化を防止しながら土壌も守り災害を防ぐ役割も持つ森林

森林には多種多様な植物が生息しています。

この森林をすべて、伐採してしまった国があります。

北朝鮮です。

日本は第二次世界大戦の前の71年前、朝鮮半島を支配していました。

その当時、朝鮮半島の北側は山があり、川があるので、水力発電により工場を動かし、南朝鮮、現在の韓国は、農地ばかりだったため、どちらかというと北朝鮮のほうが豊かだったそうです。

しかし、現在の北朝鮮はというと、車は通らない。

工場は止まったまま。

山は森林が伐採されてはげ山ばかり。

北朝鮮の首都、ピョンヤンに住む人々には食料の配給がありますが、郊外では配給がなく、何百万人もの人が死んでいるのです。

日本の支配が終わり、71年。

北朝鮮と韓国では何が違うのでしょうか。

貧しくなった北朝鮮に焦点をあててみましょう。

日本の支配から解放された北朝鮮では、金日成(キム・イルソン)がリーダーとなりました。

農地の少ない北朝鮮では、作物を作るため、「山の木を切り倒し、畑にして、とうもろこしを植えよ!」と、キム・イルソンが命じました。

これは自然のことわりですが、山の木は根に水分を蓄え、その根で山の地盤を守り、鉄砲水を防ぐ役割があります。

しかし、この命令により、山という山の木は伐採され、もろこし畑にされました。

もろこしは根が弱く山の地盤を守れるほどの力はありません。

水を蓄えるための木がなくなった山。

ここに大雨が降るとどうなるでしょう。

鉄砲水がおこりました。

畑はおし流され、土砂により、山のふもとの田んぼも全滅。

土砂が川に流れ込み、川が氾濫。

さらに港に流れ込んだ土砂で大型船が停まれなくなりました。

さらにさらに海底へと流れ込んだ土砂は

海草を死滅させて、そこに住む魚も死滅。

食料の確保はさらに難しいものとなり、郊外での死者の数が何百万人にもなっているのです。

山の木がないために、雨が降らない時期が続くと、今まであった植物群である森林の水を蓄える力がないため、干ばつがおこります。

一方で日本の山を切り開いて作られた段々畑では、お茶の木やみかんが植えられています。

植物の中でも、根がしっかり張る木の作物により、山の本来持つことわりを崩さずに上手に利用されています。

北朝鮮では独裁者の安易な考えにより、食糧事情は劣悪なものなりました。

森林の持つ機能を失ったがために、食料となる植物もまともに育たないのです。

植物の中でも地球温暖化により元気になる植物

特に健康の視点で見た時に地球温暖化により元気になる植物が、花粉を作り出す植物です。

健康被害の面で報告されているのが、ブタクサです。

ブタクサはその花粉がアレルギーの原因となります。

地球温暖化が進み、大気中の二酸化炭素の濃度が増すと、花粉を作り出す植物の植物の成長が促されるというのです。

まとめ

現在、世界では、毎日、1秒ごとにサッカー場分の広さほどの森林が消失しています。

森林の消失により、大気中には、植物に固定されていた二酸化炭素が放出されます。

本来、二酸化炭素を吸収してくれる役割を持つ、植物。

しかし燃やされてしまえば、逆に二酸化炭素を放出することで地球温暖化を加速させるものになってしまうのです。

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