地球温暖化による感染症の影響は?マラリアは?


地球温暖化は、ここ数年急激に発生回数が増えたゲリラ豪雨や竜巻、これまでに無かったスケールの台風など、気象や気候に影響を与えています。

気象や気候の変化は、地球上に生息する動植物の生息域や活動にも副次的に影響を与え、人間にも直接的、あるいは間接的な影響を与えています。

動植物の生息域の変化は、マラリアやデング熱といった感染症もこれまでの発生場所や感染の広がりにも違いを生み出します。

自然環境の変化で、人間の健康に影響のある感染症のひとつであるマラリアの地球温暖化の影響を考えてみます。

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人間の健康を脅かすマラリアとは?

WHOの報告によれば、世界で32億人もの人に感染リスクが推定されるマラリアは、症状がない状態から発熱、死に至るまでさまざまな症状がありますが、現在では適切な予防や治療で完治できる病気ともなっています。

マラリアは、病原体であるマラリア原虫とハマダラカの二つが、人への感染原因となる寄生虫による感染症です。

マラリア原虫とはマダラカは、主に熱帯地方で確認され、気温が下がる高緯度地方では感染や発症のリスクは軽減します。

地球温暖化の影響で地球全体の気温が上昇すると、病原体の活動が活発化し、媒介する蚊の生息する地域の北限も広がり、人への感染リスクが高まると考えられます。

日本でのマラリアの現状と地球温暖化の影響は?

現在、マラリアは熱帯地方が主な感染地域となっていて、日本人の感染者は感染地域への渡航者が感染し、感染に気づかずに帰国後発症した患者ばかりです。

航空交通をはじめ、交通機関の発達やLCC(格安航空会社)の登場で、以前よりも海外に渡航することが容易になり、海外を訪れる日本人が増えると同時に、海外からの外国人訪日客も急増しています。

そのため、マラリアに感染している可能性のある人が日本に入国する可能性が高くなっています。

また、マラリア原虫を人へと媒介する蚊は、現在は九州より北には生息していませんが、地球温暖化による気温上昇の影響で生息域が拡大すると、感染の可能性はより高まります。

つまり、マラリアの感染拡大には、マラリア原虫と媒介する蚊という二つの原因以外の、人の行動範囲の拡大や病気に対する予防や治療が複合的に影響を与えます。

感染症が爆発的な広がりをみせるパンデミックを防ぐために、空港や港湾にとられる検疫などの行動に加え、個人の住宅設備をはじめとして社会インフラの進化が、地球温暖化によるマラリアの感染拡大をある程度制圧できると推定されます。

地球温暖化でマラリアの感染拡大の影響はある?

熱帯地方を中心に感染地域があるマラリアは、病原体であるマラリア原虫を人へと媒介する蚊の存在が、感染拡大の鍵を握っています。

地球温暖化により、マラリアを媒介する蚊の生息域が北上する可能性があり、海外渡航者の増加と重なり、マラリアの感染拡大の影響が懸念されています。

しかしながら、現在では適切な処置と治療を行えば完治できるマラリアは、社会インフラの整備や、入国管理での検疫により、感染拡大をある程度制圧できるとも考えられます。

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