2000年以降の日本では、異常高温、大雨、暴風など、これまでとは異なる異常気象が頻発し、ここ数年では、異常気象が常態化しています。
日本以外でも、ロシアの記録的な猛暑や南アマゾンでの干ばつ、アメリカでの洪水被害など、世界各国で、さまざまな異常気象が起きています。
これらの異常気象は、海水面の温度上昇が指摘され、地球表面の気温があがる「地球温暖化」が原因の一つともいわれますが、正確なメカニズムはわかっていません。
多数の原因が関係している異常気象と地球温暖化について紹介します。
目次
異常気象が起きる原因は?
ここ数年の気温上昇傾向と暴風雨などの印象から、異常気象は地球温暖化と短絡的に結びつけがちですが、温暖化以外の原因として、太陽活動のサイクルがあります。
太陽の黒点を観測して放出されるエネルギーの違いが観測され、地球での氷河期と間氷期とのサイクルの関連が指摘され、間氷期では海水面が現在よりも高かったこともあります。
また、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが気候や海水に影響を及ぼし、異常気象を引き起こしているとも考えられます。
いずれの原因でも、海水面の上昇が関わっていて、海水面を変化させる地球表面温度の上昇である温暖化が影響しています。
地球温暖化が異常気象を起こすのは?
地球温暖化は、地表面の気温が上昇傾向を続けるため、海水面の温度も上昇し、大気中の水蒸気量が増加します。
しかも、温暖化は海水面の温度だけでなく、海面上昇も伴うため、生態系のバランスにも変化を与えます。
また、温暖化によって水蒸気量が増加した大気が上空10キロ付近に停滞すると、気団と呼ばれる大気の塊が形成され、この塊がハリケーンとなったり、突発的な暴風雨や高波といった異常気象を引き起こします。
タイプが違う気流が地球全体を取り巻いていて、それぞれの気流が循環する隙間で暴風雨などが発生するジェット気流が生まれ、異常気象が起きています。
異常気象は地球温暖化によって起きる?
ここ数年、日本で頻発するゲリラ豪雨や大雨、暴風などの異常気象は、上昇傾向が続く地球温暖化によって、海水面と海水温の上昇が原因となっていると考えられています。
気温上昇により、大気中の水蒸気量が増加し、上空に気団が形成されやすくなり、そこに温度差や場所といった条件が加わることで、さまざまな異常気象が引き起こされます。
つまり、すべての異常気象は、地球表面の気温が上昇することが原因となって起きると考えられ、地球温暖化の対策が必要とされています。