地球温暖化の影響で水没の危機にあるツバルの現状は?


太平洋の連なるサンゴ礁と環礁で形成されるツバルという国が、地球温暖化の影響による海面上昇で浸水の被害を受けている状態を、昔のテレビコマーシャルで知った人もいるかもしれません。

海抜が高いところでも5メートルほどしかないため、以前から海が荒れると浸水の危険があり、地球温暖化の影響による海面上昇で水没の危機が懸念されてきました。

世界各国で広がる地球温暖化の影響ですが、海面上昇の影響で国の存在が危機的状況にあるツバルを紹介します。

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オセアニアにあるツバルは、どんな国?

ツバルは、ポリネシアに浮かぶ小さな島国で、フィジーに近い場所にあるため温暖な気候に恵まれ、1万人程度の人口しかない国は、政治的にはイギリス連邦に加盟しています。

ツバルは、天然資源がほとんどなく、漁業と観光業を中心とした産業と海外の援助に頼る国家運営がなされ、現在問題となっている二酸化炭素の大量排出国とは真逆の環境にある国です。

地球温暖化による海面上昇は、高潮や洪水といった水害が多発し、海水による浸水は、土地を塩化し、農地が汚染されています。

そのため、ツバルでは栽培できる農作物が減り、地下水の塩分濃度も上昇し、飲料水の水源にも影響が生じています。

地球温暖化の影響を受けたツバルが抱える問題は?

地球温暖化による海面上昇の影響を受けるツバルは、前述のような浸水被害や海水による塩害被害で、農業生産や飲用水といった日常生活の問題を抱えています。

最も高い土地でも、海抜4.5メートルの高さといわれ、大潮の影響でさえ島に住む人々の暮らしに影響が及び、今後の生活が脅かされています。

しかも、海面上昇の影響で住む場所を失い、地球温暖化による難民となる可能性があり、これまで受け継がれてきたツバル人の文化や習慣などの無形文化財を失う危険性があります。

地球規模で問題となっている温室効果ガスとは最も関係性がないツバルが、国土の消滅危機にあり、国民が難民となる可能性がある点が、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などで対立する先進国と途上国の象徴的な問題と重なります。

地球温暖化による海面上昇でツバルが無くなる?

地球温暖化の影響は、日本でも夏には猛暑日が連続したり、ゲリラ豪雨や大雨、洪水被害が頻発し、スーパー台風の発生の可能性が高まるなど、さまざまに起きています。

そんな中、地球温暖化の原因となる温室効果ガスをほとんど排出していないオセアニアのツバルは、海面上昇の影響で国土の水没危機にさらされています。

イギリス連邦に加盟する南国の小さな島国であるツバルは、一民族として独自の文化や習慣が受け継がれており、そんな国が地球温暖化の影響で存続の危機にさらされている状態が、地球温暖化の対策に臨む先進国と途上国の矛盾を象徴しているようにも思われます。

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