地球温暖化の解決策。COP21から見た経済成長と地球温暖化問題

地球温暖化問題の原因・影響・対策!地球温暖化について学ぼうk (16)
地球温暖化は、地球規模で起こっている問題なので国際的な取り決めをし、解決策を探していかなければなりません。

こうした地球温暖化による問題点を話し合い、条約を結ぶ場として「Conference of the parties」略してCOPがあります。

日本語にすると「国連気候変動枠組条約締約国会議」です。

この条約を批准しているのは世界197の国と地域ですが、2015年11月に行われた第21回めの、COP21では、150以上の首脳が集まりました。

毎年開かれているこの会議。実はこれだけ多くの首脳が集まるのは初めてのことでした。

地球温暖化の解決策がここでよりいっそう重要に話し合われたのです。

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人類共通の課題

地球温暖化の原因となる温室効果ガス。

地球温暖化の問題点を解決するのには、この人為的に出る温室効果ガスを減らすことに取り組まなければなりません。

COP21ではこの人類共通の課題が討議されたわけです。

中心的な概念は「共通だが差異のある責任」。

どの国にも責任はあるけれど、その責任の差があるということ。

産業革命以降、、温室効果ガスは増え続けました。

とりわけ、先進国は経済が発展する過程で、大量に二酸化炭素を出してきました。

そこで、地球温暖化の問題点を解決しよう!減らしていこう!と、よびかけました。

しかし、発展途上国にしてみれば

「先に豊かになり、二酸化炭素を大量に排出してきたのに、我々に二酸化炭素を出すなというのか?冗談じゃない!」

ということになります。

先進国は重い責任をもっている、発展途上国の責任は限定的という考え方。

これが、「共通だが差異のある責任」です。

日本で行われたCOP3からリーマンショックまでに地球温暖化の解決策はどうなったのか

1997年、京都でCOP3が開かれました。

このときは、先進国のみ、温室効果ガスを削減することが義務付けされました。

インドや中国などの途上国には義務付けはしませんが、減らす努力はしてくださいね。

というのが京都議定書です。

先進国の各目標値は1990年に比べて、EU-8%、アメリカ-7%、日本-6%。

ところがアメリカは共和党ブッシュ政権に変わります。

共和党は石油業界との関係が深く、地球温暖化問題に、懐疑的な議員が多いのです。

ブッシュ氏もその一人。そのため京都議定書から離脱してしまいます。

EUの目標は一番高くすごい数字のように見えますが、実はカラクリがありました。

東側の国々はまだ産業が遅れており、産業のエネルギー源は石炭。

石炭を石油に変えただけでクリアできる数字だったのです。

さて、日本はというと、オイルショック以降、省エネが進んでいました。

すでに温室効果ガスを大量に出さない国になっていたのです。

そのため、目標の-6%は絶望的な数字と見る人もいました。

しかし、2008年リーマンショックが起き、工場が閉鎖されるなど大不況に陥ります。

大量に温室効果ガスを出す産業部門の相次ぐ減少で、皮肉にも地球温暖化の問題点である温室効果ガスの排出は抑えられました。

地球温暖化の解決策として京都議定書で策定された目標を、2012年、日本はEUとともに、なんとか達成できました。

しかし、問題はそのあとです。

先に述べた先進国と発展途上国との「共通だが差異のある責任」についてです。

先進国にしてみれば、「インドや中国が二酸化炭素を大量に出しているし、さすがにもう、発展途上国にも削減を義務付けるべきだ!と主張。

一方のインドや中国は、「まだ貧しいから、免除されるべきだ!」と意見が対立したのです。

COP21における画期的なこととは?

京都議定書の第一約束期間が終わった後、新しい枠組みができないままで、第二約束期間となりました。

同意した国には新たな削減目標が設定されました。

日本はどうしたのかというと、「先進国だけではやってられない」と離脱をしました。

日本の他に、ニュージーランド、カナダ、ロシアも離脱。

このままでは第二約束期間の2020年が来ておわってしまう。

地球温暖化の解決策として、重要課題である二酸化炭素の削減はにどの国も取り組まないまま終わるのか?

そこで、COP21では「先進国も発展途上国も、一緒になって削減を義務としよう」ということが決まりました。

これがCOP21の画期的なことだったのです。

それまでの、「共通だが差異のある責任」という中心的概念がくつがえされたのです。

まとめ

地球温暖化の問題点は産業が発展することにあることのように思われますが、温室効果ガスを減らそうとすると経済成長に影響が出ることになります。

またリーマンショックのような世界的恐慌が起きると大変です。

難しいことですが、地球温暖化の問題点と、経済活動が対立するようにならないためにどうすべきか。

「地球温暖化の解決策が、そのまま成長にもつながるような産業構造を作ること」

できるなら、それが理想だと思います。

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